中国の古代から継承されてきた、愛らしい天女のお話を描いた絵本『天女の里がえり : 中国のむかしばなし』は、自然豊かな山の風景を舞台に、人と天女の切ない別れと再会を描いています。
平和で心あたたまる物語は、子どもたちの心を癒してくれることでしょう。
あらすじは？どんな内容？
この絵本は、中国・貴州省の施洞を訪れた著者が、ミャオ族の古老から直接聞いた民話をもとに描かれています。
山の泉のほとりに住む若者が、水浴びに来た天女と出会い、妻になります。2人の間に子どもが生まれますが、ある日、天女は子どもを連れて、天のふるさとへ里がえりしてしまいます。
別れを惜しむ若者は、天女を追って空へ飛び立ちますが、結局、天女の姿を見失ってしまいます。
しかし、後に天女が若者のもとを訪れ、再会を果たすというストーリーになっています。
ミャオ族の焼畑耕作の様子や、とげや竹、山水の種をまきながら逃げる”呪的逃走モティーフ”も描かれ、中国の伝統文化が感じられる内容となっています。
対象年齢は？
この絵本は、3歳から7歳までの子どもたちに向けて制作されています。
優しい物語とカラフルな絵柄が、子どもたちの興味を引き付けるでしょう。
読み聞かせのコツ
絵本の舞台となる中国の自然や文化について、あらかじめ子どもたちに説明しておくと、より理解を深めることができます。
また、天女と若者の別れや再会のシーンでは、情感を込めて読み聞かせると、子どもたちの心に響くでしょう。
さらに、ミャオ族の民俗芸能の要素も取り入れられているので、リズミカルに読むのもおすすめです。
絵本のおすすめポイント
この絵本の大きな魅力は、中国の伝統的な民話を丁寧に描いていることです。
ミャオ族の文化と習慣が随所に散りばめられており、子どもたちが異国の風土に触れることができます。
特に、天女が子どもと共に天のふるさとへ帰る場面や、若者が天女を追いかける場面は、情感豊かに描かれていて、読者の心を揺さぶります。
また、絵本の挿絵は、中国の典型的な山水画のような雰囲気で統一されており、子どもたちの想像力を掻き立ててくれるでしょう。
この絵本はなにを教えてくれる？
この絵本は、愛する人と離れ離れになる辛さや、再会の喜びを描いています。
天女と若者の別れと再会のストーリーは、子どもたちに家族や大切な人とのつながりの大切さを教えてくれます。
また、ミャオ族の民俗文化に触れることで、異国の地の人々の生活や習慣に興味を持つきっかけにもなるでしょう。
自然と調和しながら生きる先人の知恵に学び、自然の大切さを感じ取ることもできます。
物語の中で描かれる人と自然の調和は、子どもたちの心に寄り添い、優しさや思いやりの心を育んでくれるはずです。
どんな子供におすすめ？
この絵本は、自然や異国の文化に興味がある3歳から7歳の子どもたちにおすすめです。
物語の舞台となる中国の山村の風景や、ミャオ族の独特の習慣に触れることで、子どもたちの好奇心を刺激してくれるでしょう。
また、天女と若者の切ない別れと再会の物語は、家族への愛情や絆の大切さを感じ取ることができる作品です。
優しい気持ちを持つ子どもや、想像力の豊かな子どもにも、きっと心に響くはずです。
編集部レビュー
『天女の里がえり : 中国のむかしばなし』は、自然豊かな山の景色を舞台に、人と天女の切ない別れと感動的な再会を描いた絵本です。
中国の伝統的な民話を丁寧に描いており、ミャオ族の独特の文化や習慣にも触れることができます。
優しく温かな物語は、子どもたちの心を癒してくれるでしょう。特に、家族への愛情や絆の大切さを感じ取ることができる作品です。
自然や異国の文化に興味のある3歳から7歳の子どもたちにおすすめです。(編集部)
天女の里がえり : 中国のむかしばなしの対象年齢やあらすじや内容、何歳向けかをまとめました
この絵本は3歳から7歳の子どもたちを対象とした作品で、中国・ミャオ族の民話を丁寧に描いています。
山の泉のほとりに住む若者が、水浴びに来た天女と出会い、妻になりますが、ある日天女は子どもを連れて天のふるさとへ帰ってしまいます。
若者が天女を追って空へ飛び立つものの、天女の姿を見失ってしまいますが、後に天女が若者のもとを訪れ、再会を果たすという物語です。
ミャオ族の文化や習慣が随所に描かれ、自然と調和した生活の様子が感じられる作品となっています。
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